こんにちは。天野さやです。
「保険と貯蓄 混ぜるな危険!」とはよく言われます。
聞いたことがあっても、FP2級資格を取っていても、インデックスファンドを知っていても入ってしまうんですね~(私です!)
私がFP2級を取ったのは、5、6年前。
自分で自分のライフプラン表を作れるようになりたかったから。
結婚後に保険の相談に行き、それまで社会人になって勧められるままに入った保険を解約して、「自分のライフプランからざっくり必要な金額を求めて保険を選んで入る」経験をしました。
常に変化する自分のライフプランをその都度自分で作れたらいいのになぁというのが心に引っかかっていて、育休になったタイミングで取得しました。
勉強科目にも「金融商品」がしっかりありましたが、その当時はインデックスファンドの知識がなく、保険や銀行勤務の人も取る資格だから、そのための科目だと思って苦手意識すらありました。
また、1年半前には既にインデックスファンドの知識もあり、少額の投資信託の経験もしていたにもかかわらず、さらに保険に入ってます。なんと!!納得して入ってるんです。
知識が中途半端にあっても自分のアンテナが立ってないと、自分の軸がしっかりしていないと、スルっと抜けてしまうんですね~。(遠い目…)
今回は、学資代わりに入った保険など、3件の貯蓄保険を解約することにしました。
損切額は合計100万円以上!!びっくりですよね…。
なのに、なぜ解約に至ったのか。
その考えに至るまでに、検討したことをまとめたいと思います。
前置きも長い、この後も長くなってしまいそうですが、お付き合いいただけると嬉しいです。
なぜ解約の方向になったのか?
3ヶ月前にも所属するコミュニティ内で保険の話題があり、一度見直しの検討をしてます。
その時には、今解約してもプラスマイナスゼロで変化がないなと思って、とても悔しかったですが現状維持を選択しました。
投資信託の平均利率が3%として計算すると、
解約したマイナス分 + (解約返戻金+そこから3%運用した運用益)
≦ 満期までそのままだった場合
だったんですね。
しかし、この3ヶ月リベ大の両学長の株式動画をまとめて見ていると、S&P500の平均利率が6%と知り、改めて計算。
計算間違ってるかな!?と何度も見直ししてみましが、解約する方向にしました。
解約する前に検討したこと
解約するかどうかは以下の検討項目で判断しました。
- 保険での払込合計額、満期で受取る金額、差額、返戻率、リターン計算すると
- 今解約したときの解約返戻金、払込額との差額
- 解約返戻金+この先払う予定のお金を、残りの年数で月々積立したら(4%、6%、7%で計算)
- 満期保険金と③の差額
②では年数が浅いと返戻率が50%と半分になってしまうこともあり、ちょっとやめておこうかな…と見たくない現実にフタをしてしまいそうになります。
しかし、マイナスを考慮したうえで返ってきた解約返戻金とこの先払う予定のお金を運用した場合(③)と受取る満期保険金(①)を比較した④の結果を見ることで、そのままにしておいたほうがいいのか、一時的に損をしても解約して積立投資した方がいいのかの判断軸にしました。
結果、検討した保険5件のうち、3件を今回解約することにしました。
(具体例)実際に計算してみた(3パターン)
1人目の学資保険がわりに入った低解約返戻金型終身保険
学資保険に加入しても返戻率が100%少し上回るくらい。どうしたらいいのかなぁと保険の相談窓口に行きました。
何の知識もないときで、結婚後に相談して月々の保険額を減らせたことで、保険の相談窓口に信頼を置いてました。プロに相談しよう!と、カモがネギをしょって行ってしまいました。
そこで言われたのは、
学資保険は満期が決まっているのでそのまま置いておくというのができないので。
と、すっかり宣伝文句に乗せられてます。汗…
18年満期、月額約14,500円、死亡保障500万円の終身保険の場合
- 約313万払込合計、約341万満期、+28万円、返戻率108.8%、リターン0.9%
- 約122万払込、解約返戻金84万、返礼率69%、-38万円
- 月々2万円、11年運用
4%と仮定すると、約330万円(元本264万、運用益66万)
6%と仮定すると、約372万円(元本264万、運用益108万)
7%と仮定すると、約395万円(元本264万、運用益131万) - 4%だと、-11万円
6%だと、+31万円
7%だと、+54万円
4%だとマイナスという結果でしたが、-11万円で残り11年が拘束されるのは嫌だな、
6%だとプラスになる、7%だと50万以上の差が出ることが決めてで、解約することにしました。
一時払い300万円の終身保険(保険金額90,000米ドル)
使う予定もなく、そのまま貯金に置いておくにはもったいないなぁと思って、また保険の相談窓口へ。
この頃はFP2級の知識あり、インデックスファンドの知識なしのとき。
職場復帰して1年後くらいで日々の生活で精一杯。マネーリテラシーって何!?のときでした。
自分でどうこう学ぶ時間はない、少しでも増えるならいいかなという判断で加入でした。
10年満期、一括払い300万円、死亡保障90,000米ドルの終身保険の場合
ドル建てで最低保証3%あり、今回計算では3%として返戻金を計算
- 約300万払込合計、約316万満期、+16万円、返戻率105.6%、リターン1%
- 約300万払込、解約返戻金約264万、返礼率84.7%、-36万円
- 月々3.1万円、7年運用
3%と仮定すると、約289万円(元本260万、運用益29万)
6%と仮定すると、約322万円(元本260万、運用益62万) - 3%だと、-27万円
6%だと、+6万円
ドル建てで1ドル=100.82円のときに契約。今現在、1ドル=105.4ドルなので、為替だけで+11万円の利益があります。それでも、全体としてー36万円。
3%で運用を計算しているのは、こちらは現在の配当金生活も楽しみつつ、将来の配当金や値上がり率を期待できる高配当株投資にしようと思っているためです。
3%ではー27万円。う~ん、、、悩みましたね。
値上がり率に期待しつつ、7年間、にわとりの金の卵を育てる時間も惜しいなと思い、解約の決断にしました。
2人目の学資保険がわり+αの貯金もかねて10年予定の終身保険
FP2級の知識あり、インデックスファンドの知識あり、少額の投資信託を始めて1年経過くらいの頃です。
「最低保証3%」という言葉にどうせ投資信託も3%くらいだし、自分で管理する手間が省けるのかなと考えて、実際に計算することはしませんでした。
この「最低保証3%」という言葉にすっかり惑わされていました。
保険会社の手数料などを引いた後の積立部分を3%で運用ということなので、全体で考えるとちっともお得ではない。
思い込みしないで、自分で計算することが大切ですね。
また、投資信託も1年経験したくらいでは、どのくらいリターンがあるかとかまで計算できず知識と経験が不十分でした。
10年満期、年払い4469.20米ドル、死亡保障100,000米ドルの終身保険の場合
ドル建てで最低保証3%あり、今回計算では3%として返戻金を計算
()内は分かりやすく1ドル=105円で試算
- 44,692米ドル(469万)払込合計、46,431.02米ドル(487万)満期、
+1,739.02米ドル(+18万円)、返戻率103%、リターン0.8% - 8,938.4米ドル(93万)払込、解約返戻金4,450.09米ドル(46万)、返礼率49.7%、-47万円
- 月々4.4万円、8年運用
4%と仮定すると、約496万円(元本422万、運用益74万)
6%と仮定すると、約540万円(元本422万、運用益118万)
7%と仮定すると、約560万円(元本422万、運用益141万) - 4%だと、+9万円
6%だと、+53万円
7%だと、+77万円
返戻率49.7%なので払込額が半分となってしまいますが、運用益を見ると、解約一択で決まりです。
つい最近なので、あぁ~!!!!と悔やまれて仕方ありません。。。涙
これは訪問で契約したので、解約メール送ると返信の電話で言われたことは
仮に18年まで待ち返戻率129.9%、その返戻金額を元に18年月々で積立てしてもリターン3.4%でした。
まとめ
合計損切額-121万円、6%運用と仮定した場合の差額合計90万円でした。
現状のままをプラマイゼロとすると、今解約すると一時的にマイナスになるが、将来的には全体としてプラスになるという仮定です。
もちろん、仮定の話で6%の利回りがないかもしれない。
悪くなるかもしれないし、もっと良くなるかもしれない。将来のことは誰にもわかりません。
両学長も言っていますが、過去のデータがこうだったから未来もこうなるとは予想できません。全て自己責任です。
また、S&P500は為替の影響もあるので、将来使いたいときに為替が悪いと運用益が良くても、思ったほどプラスにならないかもしれない。
保険のように返戻率が確定しているわけでなく(保険にも市場調整価格というものがありますが)、換金したときに利益が確定するので、使用する時期の数年は注意が必要です。
また、教育資金などは全てを投資で準備するのではなく、貯蓄とのバランスも大切です。
全て考えたうえで、解約の決断をしました。
見直しをしたことで、元もと払う予定だったお金で積立NISAの枠を使い切ることができそうなのも良かった点です。
医療保険、がん保険を解約したことで浮いたお金は貯蓄にまわしつつ、貯金でも教育費や老後資金を貯めていかないとな、と思います。
今後、また同じような失敗をしないためにできること
返戻率110%と聞くと、すごく増えているような気がして安心してしまいますよね。
また「最低保証3%」という言葉にも惑わされないで、自分で一度、積立てした場合のリターンを計算してみるのが大切だなと思いました。
シミュレーションで使用したのは楽天証券の積立かんたんシミュレーションです。
それ以外には、積立投資すると決めたので、自分の知識をアップデートし続ける、市場の動向に注意を向けておく、面倒がらない努力を続けようと思います。
また、よくわからない場合は手を出さない。知識をつけるまでは、迷うときは、やめるを選択するようにしようと思います。
この結果を報告して解約の許可を得るときに言われたことは、
確かに、何もしなければ、損をすることもありません。が、増えることもありません。
それもまたリスクです。
契約するときに分かっていたら一番いいですが、その時はその時で一番いいと思った選択をしていますし、最初から一番いい方法を知っている人なんていないですもんね。
また、いい情報に出会ったとしても、自分のアンテナが立ってないと、スルっと抜けてしまいます。今が私にちょうどいい時期だった、ということですね。
失敗しているから、知識をつけようとするし、そのまま貯金をしていたら、新たに学ぼうとしなかったと思います。
気づいた日からスタート。今日が一番若い!ですね。
解約手続き、実際の返戻金
解約手続きもコロナの影響で電話をしてもオペレーターの数が少ないためか、音声案内に従ってボタン、電話番号を押すだけ。送られてきたURLに記入したら解約書類が送られてきました。
書類を受け取って郵送後、1週間くらいで返戻金も振り込まれました。
予測と実際の返戻金の差は・・・合計で-341円でした。
でも、これは年払い保険の11、12月分が戻ってきた分も含めてますので、実際には予想よりも少なくなると思っていた方がいいですね。これが市場調整価格というものでしょうか??
まとめ
いかがでしたか?
貯蓄しか知らないときは、保険で増えるなんて、すごい!!と思いました。
さらに投資という武器(知識)を手に入れたことで、保険の魅力は少なく感じるようになったという感じでしょうか。
数年後にこれで良かったと思えるように、これで終わりではなく、日々勉強を続けていきたいと思います。
最後まで、お読みいただきありがとうございました。